対象:考課者、考課補助者
研修の背景
現代の企業環境は、急速な市場変化やグローバル化、多様な働き方が進む中で、組織全体の成果や競争力を高めるために、人的資源の最適な活用が求められています。
このような中、個々の社員の能力や成果を正確かつ客観的に評価することは、組織の成長戦略に直結する重要な要素となっています。
また、従来の評価方法では、主観や感情に左右される面が多く、評価の透明性や公平性が疑問視されるケースが散見されました。
こうした状況から、今やデータや事実に基づいた評価手法の導入が急務とされています。
さらに、評価結果が社員のモチベーションに大きな影響を与え、適切なフィードバックや育成プランの策定につながるため、評価プロセスの見直しは企業全体の信頼性や業績向上に不可欠な取り組みとなっています。

研修の目的
本研修は、こうした背景を踏まえ、考課者および考課補助者が以下の点を確実に習得することを目的としています。
- 客観的かつ事実に基づく評価の実現:
部下や後輩の業務内容、成果、態度などを正確に把握するための情報収集手法や、評価の基準となる客観データの取り扱い方法を習熟します。
これにより、個々の評価が感情的な判断に偏らず、公平な評価が行われる基盤を構築します。 - 評価プロセスの透明性の向上:
評価基準や評価の手順、フィードバック方法を全員が共有することで、評価結果の理解と納得感を高め、社員間の信頼関係を醸成します。
具体的な手法として、「事実の追跡調査」や「×2の原則」、考課補助者との連携を強調し、評価の精度を高めるための技術を身につけます。 - 実践を通じたスキルアップ:
模擬面談やロールプレイングなどの実習を通じ、実際に現場で発生するシナリオに沿って評価やフィードバックを行う力を養います。
これにより、各参加者は自身の強みと課題を客観的に理解し、次の評価に活かす具体的な改善策を見出すことができます。 - 多様なニーズに対応する柔軟なカリキュラム:
受講者ごとのレベルや評価対象に合わせた、選択肢豊富な実習プログラムを提供することで、各自の現状や目標に合わせた最適なスキル向上を実現します。
これにより、初級から上級まで幅広い層が、自らの評価業務に即した改善点を見出し、組織全体の評価文化の向上に貢献できるようになります。
このように、本研修は、組織の成長と持続的な競争力の向上を支えるために、評価業務の質を高めることを狙いとしています。
最新の実務に基づいた理論と実践を融合させることで、考課者・考課補助者が客観性と透明性の高い評価を実践し、結果として部下や後輩の成長を促し、組織全体の発展に寄与するスキルを確実に習得できる環境を提供します。

カリキュラム概要
【午前セッション(9:00~12:00)】
- 運用の勘所:調査収集と事実管理の基礎
– 「人事考課とは『事実の頻度管理』」をテーマに、考課対象の事実収集の重要性と具体的方法を学習
- 事実収集の基本原則と、充実したデータを得るための「追跡調査」の実践方法
- 考課補助者との連携を通じた多角的な情報収集の事例紹介
- 事実収集の基本原則と、充実したデータを得るための「追跡調査」の実践方法
- 階層ごとの考課基準の再徹底
- 監督職、一般職など異なる階層別に評価基準の違いを解説
- 各階層ごとに求められる能力や行動指標の具体例を学び、評価の精度向上を目指す
- 各階層ごとに求められる能力や行動指標の具体例を学び、評価の精度向上を目指す
【午後セッション(13:00~17:00)】
- 区界実習による2大スキルのレベルアップ
- 監督職(係長級)の区界実習:実際のケースを通じ、適正な評価の進め方をグループ演習で体得
- 一般職(2階層)の区界実習:受講者同士で具体的な評価シナリオを検討し、フィードバックを共有
- 一般職(2階層)の区界実習:受講者同士で具体的な評価シナリオを検討し、フィードバックを共有
- 目的別スキル向上実習の実施
- 受講者のレベルや評価目的に応じた個別実習・グループ実習を選択し、実践的なスキルを強化
- 各実習後の振り返りとディスカッションを通じて、改善点の明確化と今後の課題への取り組み
- 各実習後の振り返りとディスカッションを通じて、改善点の明確化と今後の課題への取り組み
- 面談制度実施の目的とその運用方法
- 実際の評価面談における、効果的なコミュニケーションの取り方やフィードバック手法
- 面談結果をもとに、部下・後輩の成長を促すコーチングのポイントを学ぶ

研修参加後の期待効果
本研修を通じ、参加者は以下の効果が期待できます。
- 客観的で公正な評価プロセスを理解し、実践できるようになる
- 部下や後輩とのコミュニケーション力が向上し、面談が円滑に進むようになる
- 組織全体の評価制度の透明性と信頼性が高まり、モチベーション向上に寄与する
- 各自の評価スキルが向上することで、部下の成長支援や組織の持続的発展につながる
この「人事考課スキル向上研修」は、考課者および考課補助者の皆様が日々の評価業務をより公平かつ効率的に遂行するための有力なツールとなります。
実践的な内容を充実させ、具体例とディスカッションを通した学びを拡大することで、現場に即した知識とスキルを確実に習得できる内容となっています。
ぜひ、この機会に参加していただき、自己のスキルアップと組織全体の成長にお役立てください。
研修情報提供元 :
JMI(株)日本マネジメント協会東部©
株式会社日本マネジメント協会(宮城県仙台市・東京都)|ビジネス研修・セミナー(DiSCディスク、FST、CNOSS) (jmi-e.co.jp)